曲を先に好きになって、『グレートレース』を観ました ― 映画音楽は、作品のよすがです

趣味の記録

曲を先に好きになって、『グレートレース』を観ました ― 映画音楽は、作品のよすがです

映画を観て、曲が良ければサウンドトラックを買う。

僕はずっと、その順番で音楽を好きになってきました。

最近は配信サービスが充実しているので減りましたが、昔は映画を観て曲が気に入ると、かなりの確率でサントラを買っていました笑

でも今回は、その順番が逆でした。

曲を先に好きになって、あとから映画を観ました。

YouTubeで流れてきた一曲

きっかけは、YouTubeでヘンリー・マンシーニの曲を流していたときです。

マンシーニは、音楽好きの父にも勧められていた作曲家です。

大学時代には、父からマンシーニのベストアルバムをもらったこともあります。

ただ、そのアルバムには入っていなかった曲がありました。

「The Sweetheart Tree」

YouTubeで流れてきて、

「これ、いい曲だな」

と思いました。

調べてみると、1965年の映画『グレートレース』で使われている曲でした。

作曲はヘンリー・マンシーニ、作詞はジョニー・マーサー。

アカデミー歌曲賞にもノミネートされています。

そこから、

「この曲が流れる映画なら観てみたい」

と思うようになりました。

ニューヨークからパリまでの自動車レース

『グレートレース』は、ブレイク・エドワーズ監督のコメディ映画です。

舞台は20世紀初頭。

ニューヨークからパリまで自動車で競争するという、とんでもなく壮大なレースが始まります。

白い服に白い車の正統派ヒーロー、グレート・レスリーを演じるのがトニー・カーティス。

そのライバルで、何もかも黒ずくめのフェイト教授がジャック・レモン。

さらに、レースを取材しながら自分も参加してしまう新聞記者マギー・デュボワをナタリー・ウッドが演じています。

実際に1908年に行われたニューヨークからパリまでの自動車レースが、着想のもとになっているそうです。

ロードスターに乗っている身としては、

車で大陸を横断してパリまで行く

という話だけで、ちょっとわくわくします笑

長かったです笑

正直に言うと、長いです。

上映時間は約2時間40分。

途中にはインターミッションまであります。

今回はDVDで観ました。

最初に観始めたのは実家だったのですが、スタートした時間が遅く、途中までで帰宅しました。

数日後、自宅で妻と一緒に、もう一度最初から観ました。

僕は映画を観るなら、できれば途中で何日も空けず、一気に観たい派です。

とはいえ、娘が寝てから観始めたので、途中で起きれば一時停止。

寝かしつけて、落ち着いたら再開。

そんな感じで、なんとか最後まで観ました笑

インターミッションのときは、アイスを取りに行きました。

ちょうどいい休憩時間でした笑

爆笑の連続でした

観終わってまず思ったのは、

いい映画だったな

ということでした。

そして何より、分かりやすくコメディなのがよかったです。

爆笑の連続でした笑

ツッコミどころもたくさんあります。

この映画の正統派主人公はレスリーなのですが、僕が一番好きになったのは、悪役のフェイト教授でした。

レスリーを強烈にライバル視していて、勝つためなら爆弾まで使います。

でも、だいたいうまくいきません笑

レスリーを邪魔しようとして、自分のほうがひどい目に遭う。

自分たちの車に仕掛けたはずのないトラブルまで起きる。

とにかく、やることなすことが妙にうまくいきません。

手段を選ばないくせに、勝ち方にはものすごくこだわります。

プライドだけは高いです笑

いらないことばかりするのですが、どこか人間らしくて憎めない。

服装も車も、いかにも「悪役です」というデザインです。

あの悪役あってのこの作品だな

と思いました。

助手のマックスを演じているのは、ピーター・フォークです。

僕は『刑事コロンボ』で知っていましたが、ほかの作品で観たのは初めてでした。

少しぼんやりして、フェイト教授に振り回されている感じが役にぴったりでした笑

ほかにも、ホッキョクグマがフェイト教授たちの車に入り込んできたり、吹雪の中では敵も味方も関係なく一台の車で一緒に暖を取ることになったり。

笑える場面が次々に出てきます。

後半には、レスリーとバロン・ロルフ・フォン・ストゥッペが剣で決闘する、けっこう本格的な場面まであります。

シリアスな決闘が続いたあと、バロンは逃げようとするのですが、最後はやっぱりコメディです笑

せっかく用意していた脱出手段まで派手に壊れます。

ずっと真面目には終わらせてくれません。

マギーが女性の権利を強く主張しているのも、当時の社会を反映していて面白かったです。

新聞社の編集長の妻ヘスターも同じ運動に関わっていて、気づけば夫に代わって新聞社を仕切っています笑

1965年の映画ですが、こういうところにも時代が見えて面白かったです。

善悪で裁かれない映画

この映画には、いろいろな思惑やキャラクター、主義主張が入り乱れます。

レスリーは正統派。

フェイト教授はどう見ても悪役。

マギーは女性の権利を訴え続けています。

途中では王国の政変まで起きます。

それなのに、観終わったあとに、

「結局、誰が正しかったのか」

という感じがあまり残りませんでした。

もちろんコメディだから、と言ってしまえばそれまでです。

でも僕は普段、

何が正しいのか。

どうするべきなのか。

と考えてしまいがちです。

仕事でもそうですし、このブログを書いていても、気づけばそういう視点になります。

だから、

別に誰かを善悪で裁かなくても、みんなドタバタして、それで楽しい。

そんな映画が、僕には少し新鮮でした。

そして、一番好きになったキャラクターがフェイト教授だったこと自体、この映画の楽しさを表している気がします笑

どの場面にも、あの曲がありました

そして、やはり音楽です。

「The Sweetheart Tree」のメロディーは、映画の中でアレンジを変えながら何度も出てきます。

冒頭にも、終わりにも流れます。

細かくどの場面でどのアレンジだったかまでは覚えていません。

ただ、流れるたびに、

「あ、この曲だ」

という嬉しさと安心感がありました。

映画を観る前から知っていた曲が、物語の中で何度も戻ってくる。

これは曲が先だった今回ならではの感覚だったと思います。

やっと来た、あの場面

一番楽しみにしていたのは、後半でマギーがギターを弾きながら「The Sweetheart Tree」を歌う場面でした。

実は映画を観る前から、この場面だけYouTubeで何度も観ていました笑

なので本編でようやくその場面になったとき、

やっと出てきた。

と思いました。

好きな曲を聴きながら、

「このまま二人がいい雰囲気になって結ばれるのかな」

と思っていたら、

マギーがレスリーをぶちました。

びっくりしました笑

そうでした。

これはコメディ映画でした笑

ちなみに、画面ではナタリー・ウッドが歌っていますが、後年の資料では実際の歌声は歌手のジャッキー・ウォードが吹き替えたとされています。

何度も観ていた場面だったので、あとから知って少し驚きました。

いいテーマ曲の映画は、いい映画として残っています

『グレートレース』を観て改めて思いました。

僕の場合、

いいテーマ曲がある映画は、映画そのものも強く記憶に残っています。

ぱっと思いつく作曲家を挙げるだけでも、かなりあります。

ハンス・ジマー

『グラディエーター』『ライオン・キング』、そして『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ。

一つと言われても、三つ出てきます笑

どれも、映画の臨場感や興奮をさらに大きくしてくれる音楽でした。

サントラを何度も聴きました。

ジョン・ウィリアムズ

『ジュラシック・パーク』『スター・ウォーズ』、初期の『ハリー・ポッター』、『A.I.』。

『ジュラシック・パーク』のテーマ曲は特に好きで、結婚式のBGMにも使いました笑

『スター・ウォーズ』も何度聴いたか分かりません。

勇ましい曲もあれば、ロマンチックな曲もあり、急にポップな曲も出てきます。

エピソード4で、ルークたちが酒場に入ったときに流れる「Cantina Band」も好きです。

少しマニアックかもしれませんが笑

ジョン・ウィリアムズの曲は、メロディーそのものは美しいのに、その奥に幻想的だったり、未知のものだったり、少しおどろおどろしかったりする雰囲気を感じます。

それがまたいい。

ギャップ萌えでしょうか?笑

エンニオ・モリコーネ

『ニュー・シネマ・パラダイス』です。

一時期、ずっとサントラを聴いていました。

この映画も、印象的なメロディーが形を変えながら何度も戻ってきます。

やっぱり僕は、こういう音楽の使われ方が好きなのだと思います。

アラン・メンケン

『リトル・マーメイド』『美女と野獣』『アラジン』。

90年代のディズニー映画です。

どれも何度もサントラを聴きました。

僕の感覚では、捨て曲がありません笑

勉強中の作業用BGMとしても大活躍しました。

菅野祐悟

『日本沈没―希望のひと―』『ジョジョの奇妙な冒険』『昼顔』などです。

大学以降から働き始めたころにかけて、よく聴くようになりました。

メロディーがきれいで、作品を盛り上げてくれる曲が多いです。

『日本沈没―希望のひと―』のサントラは、今でもよく聴いています笑

曲から作品にたどり着いたのは、初めてではありませんでした

振り返ってみると、曲が先だった経験は、今回が初めてではありません。

『ニュー・シネマ・パラダイス』もそうでした。

音楽を先に好きになって、そこから作品を観ました。

そしてモリコーネが好きになり、その流れで今度は『ミッション』を観てみたいと思っています。

理由は、

「Gabriel’s Oboe」がとても好きだからです笑

この曲には、少し面白い出会い方をしました。

以前、サラ・ブライトマンのCDを買ったことがあります。

その中に「Nella Fantasia」という曲が入っていました。

聴いたとき、

「このメロディー、どこかで聴いたことがあるな」

と思いました。

あとで調べると、「Nella Fantasia」は『ミッション』の「Gabriel’s Oboe」のメロディーに歌詞をつけた曲でした。

つながったときは、ちょっと嬉しかったです笑

ゲームでも似たことがあります。

『天地創造』は、曲を先に好きになったことが遊ぶきっかけの一つでした。

サガシリーズの伊藤賢治さんの曲も好きです。

知らない作品でも、音楽を聴いて、

「このゲームをやってみたい」

と思うことがあります。

ゲーム音楽の話は、書き始めるとまた一記事分になりそうなので、このあたりにしておきます笑

音楽は、よすがです

今回この記事を書いていて、改めて感じたことがあります。

僕にとって、サントラを含めた音楽は、

よすが

なのだと思います。

作品を思い出すための手がかりでもあり、音楽そのものを楽しむこともできます。

ゲームの曲を聴けば、そのゲームを遊んでいたころのことまで一緒によみがえってきます。

映画の曲を聴けば、映画の場面だけでなく、その映画を観ていた時期のことまで思い出すことがあります。

今回の「The Sweetheart Tree」も、これから聴くたびに、フェイト教授が余計なことをしている姿まで思い出すかもしれません笑

この記事を書いていた時期は、仕事や日々の生活に追われて、

なんとなく元気が出ない。

いろいろなことへのやる気が上がらない。

そんな感じでした。

でも、この記事を書くために好きだった曲を思い出して、久しぶりに聴いていると、少し元気が出てきました笑

音楽そのものが何かを解決してくれるわけではありません。

でも、昔好きだったものや、楽しかった時間につながる道にはなってくれる。

僕にとっての「よすが」というのは、たぶんそんな意味です。

これからも、音楽とは長く付き合っていきたいと思います。

次は、『ミッション』を観てみようと思います。

もちろん、

曲が先です笑

それではまた。

ぽん

消化器内科医。内視鏡を握る傍ら、時間と自由の設計を考え続けている。

急性期病院を経て、現在は関西のクリニックで内視鏡診療に従事。日本内科学会認定内科医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。

ロードスターで走り、LUMIXで記録し、サウナで整える。2026年、父になった。FIRE・資産形成・AI活用を探求中。

白衣の内側から見えるリアルを、等身大で書いていく。

→ もう少し詳しいプロフィールはこちら

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