「持ち家は負債」だと理解しています。それでも一戸建てが欲しい。

マツダロードスター990S

「持ち家は負債」と言われる理由は分かります。それでも一戸建てが欲しい。

今、僕の家のリビングの床には、子どもの布団が敷いてあります。

日中はそこで寝ているので、床面積はその分減ります。

溢乳(いつにゅう)で敷物が汚れるので洗濯物が増え、その洗濯物もリビングに干してあります。

そして部屋の隅には、以前紹介した電動ゆりかご。

本人があまり気に入らなかったので、今はほぼ置物です笑。

生活はできています。

困っている、とまでは言いません。

ただ、

余白がない。

最近、この感覚がかなり強くなってきました。

今日は、その「余白」の話から始まって、最終的に一戸建てを建てるかどうかという、まだ答えの出ていない問題について書いてみます。

同じ50平米なのに、まったく違う

僕は今、大阪の2LDK、50平米ほどの賃貸に住んでいます。

その前は兵庫に住んでいました。

こちらも同じ2LDK、50平米ほど。

数字だけ見れば、ほとんど同じです。

でも、住み心地はまったく違いました。

兵庫の部屋は賃貸ながら新築で、廊下がほとんどない間取りでした。

その分リビングが広く、キッチンも広い。

最近よくある、空間を効率よく使った間取りです。

今振り返ると、

間取りに余裕があって、余白のある良い部屋でした。

今の家は、同じ50平米なのに余白が少ない。

夫婦二人で暮らしていたときは、それでも特に困りませんでした。

ところが子どもが生まれると、状況が変わりました。

布団。

洗濯物。

ベビー用品。

使われなくなった電動ゆりかご笑。

一つひとつは大したものではありませんが、全部置くと空間が埋まっていきます。

同じ50平米でも、間取りと家族構成で体感は全然違う。

これは実際に住み比べてみるまで分かりませんでした。

以前、子どもが生まれたあとのFIRE計画を点検した記事で、

「お金の制約より、空間的・時間的な制約の方が強い」

と書きました。

その「空間的制約」の中身が、今まさにこれです。

じゃあ引っ越せばいい、はずなのですが

賃貸の大きなメリットは、生活環境が変わったときに住み替えやすいことです。

家族が増えた。

職場が変わった。

収入が変わった。

そういうときに、比較的身軽に動けます。

持ち家にはない大きな強みです。

その強みを、僕はまったく活かせていません笑。

理由はいくつかあります。

まず、今は都心に住んでいるので、職場の近くで今より広い家を探すと、かなり家賃が上がります。

選択肢によってはタワーマンションも入ってきます。

タワマン自体は素敵だと思います。

ただ、FIREを目指している人間として、住居の固定費を一気に上げることにはかなり抵抗があります笑。

もう一つは、いつまで今の職場にいるのか、自分でも分からないことです。

近い将来に働き方や勤務地が変わる可能性があるなら、今引っ越して、その後もう一度引っ越すことになるかもしれません。

そして最後は単純です。

引っ越しが面倒くさい笑。

物件を探す。

内見する。

荷物をまとめる。

住所変更をする。

知らない土地に慣れる。

こう並べるだけでも腰が重くなります笑。

身軽さが売りの賃貸に住んでいるのに、本人が全然身軽ではない。

書いていて気づきましたが、これはこれで問題ですね笑。

なぜ職場の近くに住みたいのか

職場の近くに住みたいというのは、僕自身の希望です。

通勤時間は、なるべく短い方がいいと思っています。

長い通勤時間と幸福感や余暇の満足度の低下との関連を報告した研究もあり、少なくとも「通勤時間にはコストがある」という感覚は、それほど的外れではなさそうです。

僕自身、毎日往復で長時間を使うくらいなら、その時間を家族や睡眠、散歩、ブログなどに使いたいです。

子どもがいる家庭では、郊外に広い家を借りて通勤するという選択も多いと思います。

その方が同じ家賃で広い家に住めます。

それでも今のところは、通勤時間を優先して都心に住んでいます。

都心暮らしにも、かなり良いところがある

せっかくなので、今の暮らしも採点しておきます。

気になっているのは、まず空気です。

田舎へ行くと、

「空気、違うな」

と思います笑。

今の家は幹線道路が近く、車の音など人工的な音が常に聞こえています。

ないものねだりかもしれませんが、僕は自然を感じられる場所の方が好きです。

昔から田舎の方が好きでした。

ただ、大人になってからは「田舎暮らしって、意外と贅沢では?」とも感じています笑。

車も、都心では思ったほど使いません。

駐車場がなかったり、有料だったり、交通量が多かったり。

何より、電車ですぐ中心地へ出られて、徒歩圏内だけで生活がかなり完結します。

わざわざ車に乗る必然性がない。

ロードスターにはなかなか厳しい環境です笑。

一方で、都心暮らしのメリットもかなりあります。

買い物は非常に便利です。

友人と会うのも楽です。

そして意外だったのが、公園です。

近所に大きくて手入れの行き届いた公園があり、ほぼ毎日散歩しています。

子どもが生まれるまで、公園の存在価値なんてほとんど考えたことがありませんでした笑。

今では、

公園って、こんなにありがたいんだ。

と思っています。

周囲が雑然とした街だからこそ、余計そう感じるのかもしれません。

駐車場代は、実は判断の中心ではない

以前、ロードスターの維持費の記事で、

「駐車場代が月2万5,000円。田舎なら部屋が借りられる笑」

と書きました。

一戸建てなら、自宅に駐車スペースを作れる可能性があります。

そうなれば、この固定費はなくなります。

FIREブログ的には非常に重要そうな話です。

ただ正直なところ、

駐車場代は、家を建てるかどうかの判断の中心ではありません。

もちろん月2万5,000円は大きいです。

下げられるなら下げたい。

でも今の僕は、「職場の近くに住む」という選択を自分でして、その結果としてこの費用を払っています。

そこは必要経費として納得しています。

むしろ都心で、敷地内に車を置けていること自体には感謝しています。

……とはいえ、

郊外の家で、玄関を出たらすぐロードスターがあって、そのままドライブに行ける。

という生活はかなり魅力的です笑。

「持ち家は負債」という考え方は、よく分かる

さて、本題です。

FIREや資産形成の話では、

「持ち家は負債」

という言葉をよく見ます。

僕がFIREを知るきっかけになったリベ大でも、持ち家の資産性や流動性について繰り返し注意喚起されています。

ここで一つだけ整理しておくと、会計上は持ち家そのものが「負債」というわけではありません。

家や土地は資産で、住宅ローンが負債です。

ただ、「買った金額ほどの資産価値が残らない可能性がある」「維持費がかかる」「簡単に現金化できない」という意味で、「持ち家は負債になり得る」という表現が使われているのだと理解しています。

そして、その問題意識にはかなり共感しています。

一戸建ての資産価値は、かなり読みづらい

一戸建てを買ったとして、将来いくらで売れるのか。

これは大きな問題です。

土地の価値は立地によって大きく変わります。

建物も、築年数、性能、維持管理、リフォーム状況などによって評価は変わります。

日本では長く、木造戸建ての建物部分を築20~25年程度でほぼゼロに近く評価する取引慣行があったとされています。

現在は国も、この評価方法を見直し、住宅性能や維持管理をより反映する方向へ改善を進めています。

なので、

「新築は住んだ瞬間に数割価値が落ちる」

「郊外の戸建ては必ず値下がりする」

とまで言い切るのは正確ではありません。

実際、近年は全国の戸建住宅価格自体も上昇しています。

ただし、

自分が建てたい場所で、自分好みに建てた家が、将来も同じ価格で売れる保証はない。

これは間違いありません。

特に注文住宅は、自分にとって100点でも、次の買い手にとって100点とは限りません。

だから僕は、家を建てるなら「資産形成」というより、かなり消費に近いものとして考えた方が安全だと思っています。

流動性も怖い

仮に、それなりの価格がつく家だったとしても、

買い手がいなければ売れません。

これも大きいです。

仕事が変わる。

子どもの環境を変える必要が出る。

近所付き合いの問題が起きる。

家族構成が変わる。

何らかの理由で転居したくなったとき、賃貸なら契約を終えて移れます。

持ち家なら、

売る。

貸す。

そのまま維持する。

という判断が必要になります。

売れない。

貸せない。

でもローンや維持費は残る。

この可能性は怖いです。

災害リスクもある

地震や台風など、自然災害のリスクもあります。

耐震性能の高い家を建てることはできます。

それでも、自分の家だけで完結する話ではありません。

周囲の建物やインフラが被害を受けることもあります。

保険である程度カバーできるとしても、生活そのものへのダメージまで完全に消すことはできません。

ここまで考えると、

「住み替えの柔軟性や資産価値の不確実性を重視するなら、賃貸の方が無難」

という結論になるのはよく分かります。

それでも、一戸建てが欲しい

はい。

ここまで一戸建てのリスクを延々と書いておいて、

僕は一戸建てが欲しいです笑。

理由の一つは、たぶん刷り込みです。

実家が一戸建てなので、

「家族で住むなら一戸建て」

という感覚が昔からどこかにありました。

もう一つは、一人暮らしをしていた頃の記憶です。

ワンルームや1DKでも、生活そのものには困りませんでした。

ただ、駐車場まで少し距離がありました。

玄関を出て、そのまま車に乗れたらいいのになぁ。

そう思った記憶があります笑。

あとは単純に、

かっこいい一戸建て、自分の城への憧れ。

これはあります。

お金のことを勉強するようになってからは、持ち家のリスクの方が強く見えるようになりました。

子どもが生まれる前は、賃貸でも特に不自由していなかったので、憧れは憧れのままでした。

それが今、子どもが生まれて空間の余白が減ってきたことで、また前に出てきています。

ところで、これ以前にもやっています

ここまで書いて、気づきました。

僕、以前も同じことをやっています。

ロードスターです。

維持費だけ考えれば、あまり乗れていないロードスターは手放した方が合理的です。

それを自分で散々計算したうえで、

「そのお金を投資に回せば?」

と言われたら、

「うるさい! ほっとけ!」

です、と書きました笑。

もちろん半分冗談です。

でも、結論としてロードスターは維持しています。

今回も似ています。

合理性だけで考えると賃貸の方が身軽。

そのことは分かっている。

それでも家が欲しい。

合理的な正しさと、自分がやりたいことは別。

どうやら、これが僕のパターンのようです笑。

ただし今回は、ロードスターと比べて金額の桁が違います。

さすがに、

「うるさい!建てる!」

では済ませられません笑。

夢の家を並べてみる

せっかくなので、建てるとしたら何が欲しいのか、実現性を無視して並べてみます。

  • 見通しの良い立地
  • 散歩しやすい場所
  • 家全体に余白がある
  • 広めのリビング
  • 動線がスムーズ
  • 生活感が出にくい収納
  • 水回りはきれい
  • 断熱性能は高め
  • 浴室には天井から落ちてくるシャワーが欲しい笑
  • 小さくても書斎
  • 大きくなくていいので庭
  • ベランダは特にいらない
  • 駐車しやすい駐車場
  • 縦列駐車ではない
  • 車に直射日光が当たりにくい屋根などが欲しい

……最後の方に人柄が出ていますね笑。

そして改めて見ると、

「余白」という言葉が何度も出ています。

広い家そのものが欲しいというより、

生活の中に余白が欲しい。

これが本当の目的なのかもしれません。

ここは、今回書いてみて一番大きな発見でした。

ローンという、いちばん重い問題

夢の話から現実へ戻ります。

借金は、なるべくしたくありません。

住宅ローンを組む場合も、

住宅取得後の家計支出を、今の生活から大きく増やしすぎない

ことが一つの基準になると思っています。

ただ、ここで注意しないといけないのが、

家賃と住宅ローン返済額だけを比べてはいけない

ということです。

持ち家になると、固定資産税や火災・地震保険、将来の修繕費なども自分で負担します。

購入時にも諸費用がかかります。

なので、

「今の家賃とローン返済額が同じだから大丈夫」

ではなく、

住居にかかる総額が今と比べてどうなるのか

を見る必要があります。

これは実際に家を検討するとき、かなり細かくシミュレーションしたいところです。

投資を続けながらローンを借りるか

投資を続けながら低金利の住宅ローンを借りる。

理屈としては理解できます。

投資の期待リターンが住宅ローン金利を上回れば、資金効率は良くなる可能性があります。

ただし、それは結果論でもあります。

株式市場は暴落することがあります。

家のローンは残ったままなのに、投資資産だけ大きく減る。

その状態で、

「長期投資なので気にしません」

と本当に思えるのか。

そこには少し自信がありません笑。

僕の場合、期待値だけでなく、平常心を維持できる資金計画かということも重要そうです。

35年ローンへの抵抗感

そして、35年です。

長いですね笑。

定年の年齢を超えて返済が続く設計を見ると、

「これはなかなかすごい契約だな」

と思います。

もちろん、35年間ずっと同じ働き方をする必要があるわけではありません。

途中で繰り上げ返済することもできます。

家を売ることもあります。

十分な金融資産があれば、ローン残高以上の資産を持ちながら借り続けることもできます。

なので、

「住宅ローンを組む=35年間絶対に働き続ける」

とまでは言えません。

ただ僕にとっては、

大きな固定債務を持つことで、仕事を辞める心理的ハードルが上がる

ことの方が気になります。

FIREで欲しかったのは、仕事を辞めることそのものではなく、選択肢です。

住宅ローンによって、その選択肢を狭めることになるのであれば、それは慎重に考えたいです。

一番怖いのは、働けなくなること

今と同程度に働ける限り、ローンは返せると思います。

怖いのは、何らかの理由で働けなくなった場合です。

病気。

事故。

家庭の事情。

働き方を自分から変えたくなった場合もあります。

団体信用生命保険でカバーできるリスクもありますが、すべてではありません。

だから、

「借りられる金額」と「安心して返せる金額」は別

だと思っています。

住宅ローン審査で通る上限いっぱいまで借りることには、あまり魅力を感じません。

返済できるかより、

返済しながらも、自分の人生の選択肢を残せるか。

こちらを基準にしたいです。

どこに建てるのか

場所についても、まだ確定していません。

ただ、いくつか希望はあります。

まず、

自然に近いこと。

これは最近突然思い始めたわけではなく、昔からそうなので、自分の価値観の根底にあるのだと思います。

次に、

通勤時間が長すぎないこと。

そして家族との距離や、今後の生活を考えると、実家に比較的近い地域も有力な候補です。

幸い、家族関係の面では大きな不安はありません。

学区については、現時点ではそこまでこだわっていません。

「有名な学区だから」という理由だけで場所を決めるより、家族として日々快適に暮らせることを優先したい気持ちがあります。

建てない可能性も、もちろんある

ここまで書いていますが、まだ建てると決めたわけではありません。

理想的な賃貸が見つかれば、それでもいいです。

ただ正直、

僕が欲しい条件を全部満たす賃貸は、かなり少なそうです笑。

自然が近い。

広さと余白がある。

きれい。

断熱性能が高い。

収納や動線も良い。

庭がある。

車を停めやすい。

こうした条件を郊外で求めると、新築の注文住宅に近づいていきます。

今後、日本で住宅の空きが増え、中古住宅の選択肢が増える可能性はあります。

中古住宅+リノベーションも十分候補です。

ただ、希望地域に良い物件があるか。

希望する断熱・耐震・間取りまで持っていけるか。

リノベーション費用を含めて新築より本当に安いか。

そのあたりは物件次第です。

ここも、

「新築しかない」

と今から決めるのではなく、実際の物件を見ながら比較した方が良さそうです。

現時点での整理

長くなったので整理します。

家を建てたい理由

  • 空間に余白が欲しい
  • 自然に近い場所で暮らしたい
  • 玄関を出てすぐ車に乗りたい
  • 自分の城への憧れ
  • 希望条件を満たす賃貸が少なそう
  • 家族で過ごす場所を、自分たちに合わせて作ってみたい

一方、

建てるのが怖い理由

  • 資産価値がどの程度残るか分からない
  • 売りたいときに売れるとは限らない
  • 災害リスク
  • 税金や修繕まで含めると固定費が増える
  • 大きな住宅ローンを背負いたくない
  • 働けなくなった場合が怖い
  • FIREで得たい「選択肢」を減らしたくない

見事に分かれました笑。

理屈はかなり「慎重になれ」と言っていて、気持ちはかなり「建てたい」と言っています。

僕はこれまでも、合理性だけで人生の選択をしてきたわけではありません。

ロードスターがそうでした。

ただ、今回は金額の桁が違います。

だから、

「家を買うことが合理的か」だけではなく、「この家にお金を使うことで、自分たちの生活が本当に良くなるのか」

を考える必要がありそうです。

今回書いてみて、一つだけ分かったことがあります。

僕が欲しいのは、大きな家そのものではありません。

余白です。

空間の余白。

自然を感じる余白。

家族で過ごす余白。

自分の書斎にこもる余白笑。

そして、できれば家を買ったあとにも残っていてほしい、

お金と働き方の余白。

この全部をどこまで両立できるか。

それが僕にとっての家づくりの問題なのだと思います。

とりあえず今日も、床の布団と洗濯物とゆりかごの間を通って、公園へ散歩に行ってきます。

それではまた。

タイトルとURLをコピーしました