AIと会話しながらツールを作った話。コードは一行も書いていません。

きっかけはリベ大の「今すぐAIを使え」という一言でした

もともとChatGPTはよく使っていました。

思考の壁打ち、悩み相談、自己分析、FPとしてのアドバイスなど、使い道は多岐にわたっていました笑。
AI自体への拒否感はなかったのですが、「仕事に直接介入させる使い方」がなかなか思いつかなかったんですよね。

転機になったのは、リベラルアーツ大学、いわゆるリベ大の両学長の毎朝のライブでした。

エージェント型AIが出てきたタイミングで、学長が「今すぐ仕事にAIを使った方がいい」「これは時代の転換点だ」といった内容を、かなり強く発信されていました。
産業革命という言葉も出ていたくらいです。

そのビッグウェーブ笑に乗り遅れてはいけないと思い、Claudeを契約しました。

最初の衝撃はファイル整理でした

マコなり社長が運営している「マジAI」というサービスで、エージェント型AIの使い方事例を見ていたとき、Claude Coworkを使ってデスクトップのファイルを自動整理する、という例がありました。

実際にやってみると、散らばっていたファイルをジャンル別に分類して、名前まで整えてくれました。

文字にするとシンプルですが、「AIが自動で仕事をしてくれる」という感覚は、なかなかの衝撃でした笑。

それまでもAIに文章作成や相談をしてもらうことはありましたが、実際にパソコン上の作業を進めてくれる感覚は少し別物でした。

「これは医療にも使えるんじゃないか」

そこから、仕事への応用を考え始めた感じです。

「どこに使うか」が一番の難関でした

AIを医療に使おうと思ってから、最初に困ったのが「何に使うか」という問いでした。

普段の診療中に調べものをすることはあります。
以前はGoogleや本で調べることが多かったですが、専門的すぎない内容であれば、最近はAIに聞くことも増えていました。

ただ、単に調べものをAIに置き換えるだけでは、大きな業務改善にはなりにくいと感じていました。

そんなとき、知り合いがAIを使ってChromeの拡張機能を作っているという話を聞きました。

「それだ」と思いました。

電子カルテを開いた状態でボタンを押すと、画面上の情報をもとにAIが文章案を作ってくれる。
そういうものが作れれば、実際の業務にかなり近いところで使えるのではないかと考えました。

Claude Codeとの対話で作っていきました

最初はClaudeのチャット、つまりclaude.aiで相談しながら作り始めました。
その後、Claude Cowork、最終的にClaude Codeへと移行しました。

Claude Codeが特によかったのは、実際に使っているファイルを直接編集してくれることです。

以前は、コードを生成してもらうたびにダウンロードして、フォルダに移動して、動作確認をして……という作業が必要でした。
Claude Codeでは、その手間がかなり減ります。

トライ&エラーの速度が全く違いました。

やりとりは、ほぼチャットと同じ感覚です。

「こういう機能を追加したい」
「ここが動かない」
「この部分をもう少し使いやすくしたい」

と自然言語で伝えると、Claudeが提案して実装してくれます。

コードは一行も自分では書いていません。
それでも、少しずつ実用できる形に近づいていきました。

どこまで育ったか

最終的にできたのは、電子カルテ上で使えるChromeの拡張機能です。

主な機能としては、以下のようなものです。

  • 健診レポート案の作成
  • 紹介状の下書き作成
  • 鑑別疾患や治療方針を考えるための論点整理
  • 処方を検討する際の確認事項の整理
  • 完全フリーのプロンプト入力

さらに、「追加指示」のフリー入力や、よく使う指示文のテンプレート保存機能も付けました。

たとえば、以下のような指示を追加できます。

「紹介状を英語で作成してください」

「循環器内科がある近隣の高次医療機関も列挙してください」

「採血の異常値のみを抜き出し、前回比の変化を加えてください」

もちろん、AIの出力をそのまま診療判断に使うわけではありません。
あくまで情報整理や文章作成のたたき台として使い、最終的な確認と判断は医師が行う前提です。

実際の運用でも、個人情報や院内ルールには十分注意しながら使う必要があります。

患者取り違えリスクも、Claudeと一緒に考えた

開発の途中では、患者取り違えリスクをどう防ぐかという議論もありました。

たとえば、自動でカルテに文章を追記する機能を考えたとき、スクレイピング中に別の患者ページへ切り替わってしまうと、誤った患者さんのカルテに文章が入ってしまう可能性があります。

これは医療現場ではかなり重要なリスクです。

その点についてClaudeからも指摘があり、患者IDを照合する仕組みを入れることになりました。

コードは書けなくても、設計の議論はできます。
むしろ医療現場で実際に起こりうるリスクを考える部分は、医師側が関わる意味が大きいと感じました。

AIに丸投げするというより、AIと会話しながら、現場目線で一緒に詰めていく感覚に近かったです。

スタッフにも使ってもらうようになりました

現在は、スタッフにも展開して使ってもらっています。

受付や看護師が、患者さんからの問い合わせへの返答文を作ったり、説明文のたたき台を作ったりする場面でも使われています。

もちろん、これもAIが最終判断をするわけではありません。
あくまで文章作成や情報整理を助ける道具です。

それでも、自分で作ったツールが実際に職場で使われているというのは、なかなか不思議な感覚です。

最初は「コードが書けない自分が本当に作れるのか」という感じでしたが、AIと会話しながら進めることで、思っていたよりも遠くまで来られた気がします。

コードが書けなくても、作れる時代になっていました

この体験を通じて感じたのは、時代が大きく変わったということです。

自分でニーズを見つけてAIに相談すれば、エンジニアでなくても、ある程度のツールが作れてしまう。
これはかなり大きな変化だと感じました。

もちろん万能ではありません。
うまく動かないこともありますし、そもそも何を作ればよいのかが一番難しい場面もあります。

僕自身も、今は次に何を作るかがまだ思いつかずにいます笑。

困っていることをAIで代替するというスタンスで動いてきましたが、次の課題がまだはっきり見えていないのが正直なところです。

ただ、「自分には無理」と思っていた領域に手が届く感覚はありました。

ビジネスチャンスという言い方をしてよいのかは少し迷いますが、少なくとも「自分で小さな業務改善を作れる」可能性はかなり広がったと感じています。

まずはファイル整理からでもいいと思う

同じように試してみたいと思っている方がいれば、最初はパソコンのファイル整理から始めてみるのもよいと思います。

いきなり電子カルテや業務システムに入れる必要はありません。
むしろ、最初は安全で小さな作業から試す方がよいと思います。

デスクトップに散らばったファイルを整理してもらう。
フォルダ名を整えてもらう。
メモを分類してもらう。

それだけでも、「AIが自分の代わりに作業してくれる」という感覚はかなり分かります。

そこから少しずつ、

「この作業も任せられるかもしれない」
「ここは自動化できるかもしれない」

と見えてくるのではないかと思います。

僕自身も、まだ試行錯誤の途中です。

うまくいったことも、失敗したことも含めて、またこのブログに残していければと思っています。


次回は、投資の現在地について書こうと思っています。
資産形成の具体的な話も、少しずつ出していく予定です。

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